Photorait編集部
挙式をする人にもしない人にも知られてきた「フォトウエディング」。実は定番の場所だけでなく、「ここで撮りたい!」と思う場所でフォトウエディングができるって知っていますか?今回は、コロナ禍でなかなか行けなかった旅行も兼ねて、熊本県人吉市を旅するようにめぐりながらフォトウエディングを体験したカップルに、当日の思い出を振り返ってもらいました。写真を残せただけでなく特別な1日を過ごせた、というおふたりに聞いた、フォトウエディングの魅力もお届けします。
結婚して新しい人生を歩み始めるふたりの記念に、特別な日の装いでとっておきの写真を残せる「フォトウエディング」。海や空を背景にダイナミックな撮影をしたり、桜や紅葉のように季節感を取り入れたりと、さまざまなロケーションで撮影された写真をSNSで見かけますよね。
今回は、熊本県人吉市でロケーション撮影をしてきたカップルに、フォトウエディングの魅力について聞いてみました!
「写真を撮るだけではなく、私たちのこれからの人生にとってすごく大切な時間になった」と話すふたりは、どんな体験をしたのでしょうか。
■ 撮影したカップル
Tさん・Sさん ご夫妻
撮影:2022年12月
■ 撮影した場所
熊本県人吉市
■撮影スタジオ
Slapstick-Photo(スラップスティックフォト)
※ 今回はモニタープランに参加していただいたため、撮影プランはスタジオが決定しています。
── おふたりがフォトウエディングに申し込んだ理由は?
ふたりの写真を残すことの意味を感じていたから!
S「結婚式場を予約してから挙式できるまでに時間が空くことになり、写真を撮るのが好きな妹が『季節に合わせて、ふたりの写真を私に撮らせて』と言ってくれました。妹が撮ってくれた楽しそうな私たちの写真を見ていると、前向きな気持ちになれるんです。写真っていいねとふたりで話していたので、フォトウエディングをやってみたいなと思うようになりました」
── 関西在住とのことですが、どうして熊本県人吉市のプランに応募したのですか?
写真を撮影するだけでなく、撮影の日をふたりの思い出にしたかったから。
S「もともと京都で和装を撮ろうと考えていたのですが、それは近場だからであって、京都のここがいい、と決めていたわけではありませんでした。それに、私たちはコロナ禍で出会ってふたりでゆっくり旅行に行ったことがなかったので、行きたいなと思っていたんです。
なので人吉のプランを見つけたとき、人吉には行ったことがなかったけれど、ふたりで初めての旅行を楽しみながら、ロケーションのためにいろいろな場所に行けるなんて特別な体験だなと思って応募しました!」
T「京都で撮影すると『京都で撮ったんだな』とわかりやすいので、そうではない新鮮さがあるとおもしろいなと思って、私も応募することに賛成でしたね。せっかくのフォトウエディングなので、普段行かない場所で撮影して思い出に残るといいなと思いました」
そんなふたりが旅をするように人吉をめぐった一日を、一緒に体験してみましょう。
【当日のスケジュール】
・芳野旅館にて着付け
・石水寺にて撮影
・鍛冶屋町・立山商店にて撮影
・芳野旅館にて着替え
・青井阿蘇神社にて撮影
・芳野旅館にて撮影
この日の撮影は、明治時代に創業された芳野旅館での着付けからスタート。
今回は衣装もメイクも事前にオンラインで打ち合わせをしたのみで、ふたりと担当の方が直接会えたのはこの日が初めてでした。
S「成人式のときもプロの方に撮影していただいたのですが、自分に似合う髪型やメイクが分からなくて……。思うようにリクエストできず、少し後悔が残る撮影だったんです。
今回も衣装の選び方やメイクが普段と違うので、自分にどんなものが似合うのか想像しにくかったし、遠方なので事前の試着やメイクリハーサルがなくて、正直ちょっとどきどきしていました。
でも、衣装も髪型もメイクも全てプロデュースしていただいた結果、自分で細かくオーダーする以上に全てがイメージにぴったりで!私たちの雰囲気や好みを丁寧に汲み取ってくださったおかげで、 遠方でも安心して撮影に臨めるんだ、と感激しましたね」
T「衣装にこまやかな配慮をしてくださったおかげで、ちょっとした違和感やストレスが全くないまま当日過ごせたのがありがたかったです」
S「衣装がお互いの印象に合っているだけでなく、夫婦で並んだときの色味や柄のバランスを見て選んでくださったところにもプロの技を感じました!打ち合わせで全て汲み取ってくださったおかげで、人生で一番きれいにしてもらった姿を残せて本当によかったです」
着付けでお借りした芳野旅館は、100年以上にわたって大切に受け継がれてきた建物。着付けを終えたらまずは芳野旅館で撮影をスタートしました。
T「芳野旅館のステンドグラスの前って、女性がすごく凛として映るんですよね。歴史ある建物で撮影するからこそ引き出される美しさが印象に残りました。今回の私たちは和装でしたが、洋装にも合うロケーションだと思います」
S「芳野旅館は本当にどこで撮影しても絵になる、美術館のように美しい旅館さんでした」
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芳野旅館を出発した後は、山の中にある石水寺(せきすいじ)へ向かいます。
巨石をくりぬいた山門や石造りの橋など、新たな人生を歩み始めたふたりにぴったりのロケーションで撮影しました。
撮影しながら、ふたりが何度も訪れた思い出の場所・京都とは違う魅力も感じたのだとか。
S「京都は京都で好きなのですが、どうしても人混みになりがちなんですよね。でも人吉では人混みに遭遇せず、歴史ある建築物や空間そのものの良さをじっくり味わえました」
T「京都だと撮影しているときに人目が気になってしまうと思うのですが、人吉では誰かに見られていることを気にしなくてよかったので、撮影に集中できました」
残っていた紅葉をバックにパシャリ♪ 落ち着いている場所だからこそ、人が集まりがちな紅葉の前でもリラックスして撮影できますね。
続いては、城下町の風情が感じられる「鍛冶屋町通り」へ。明治初期に創業された老舗のお茶屋さん「立山商店」で撮影しました。
大切に手入れされている庭の緑と紅葉のコントラストが、ふたりの和装姿を引き立てています。
T「商店の方がすごくフレンドリーで、温かく受け入れてくださいました。立山商店さんだけでなく、人吉のみなさんの言葉や表情の優しさが印象に残っています」
実は人吉市は、2020年夏に熊本県を中心に発生した集中豪雨で、水害の被害を強く受けた地域です。ふたりが歩いた鍛冶屋町も大人の背丈を超えるほど浸水し、歴史ある街並みも泥に飲み込まれたといいます。
S「水害から2年半しか経っていないのに、もうここまで美しい街並みに戻っている。そんな復興を成し遂げている街の方々からあふれる活力を感じて、直接言われたわけじゃなくても『困難があっても、乗り越えていくんだよ』『乗り越えられないことって何もないんだよ』と教えてもらったように感じています」
T「水害があったことをこちらに忘れさせるくらいにみなさん前向きで、自分たちの人生に起きた出来事に落ち込んでいる場合じゃないな、と襟を正しましたね」
芳野旅館に戻って衣装替えをした後は、人吉で親しまれてきた「青井阿蘇神社」へ。806年に創建されたと伝えられています。
青井阿蘇神社での撮影はすでに日が暮れていましたが、ここはプロの技にお任せ!
S「神社での撮影は真っ暗だったけれど、私たちと神社だけが浮かび上がるような写真に仕上がっていて感激しました。私たちだけでは撮れない写真を残せるのは、フォトウエディングの醍醐味ですね」
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最後は芳野旅館に戻って、庭園や室内で夜ならではの雰囲気を写真に閉じ込めます。
撮影の前日から芳野旅館に泊まっていたというふたりは、人吉でフォトウエディングを撮影する意味を強く感じていました。
S「芳野旅館は水害の被害が大きくて、写っている庭も全て洪水で流されて跡形もなくなっていたそうです。それでも奇跡的に残っていたステンドグラスの前や、水害を経ても大切に守られてきた空間で撮影させていただいて、この場所で受け継がれてきた思いを感じました」
人吉の方々に水害とその後のお話を聞き、水害を経ても大切に受け継がれていく建物で撮影したふたり。これからふたりで歩んでいく人生の核になるほどの思い出になった、と話してくれました。
─ 人吉でのフォトウエディングは、おふたりにとってどんな経験になりましたか?
T「人生で一回きりのフォトウエディングを人吉で体験できたこともよかったですが、いい空気を吸っておいしいものを食べて、人吉の方々の温かさに触れられて、写真を撮ること以上のものがたくさん得られる経験になりました」
S「人吉の方々にパワーをいただいたことが、これからの私たちを支えてくれるだろうなと思えるほどに大切な思い出です。子どもが生まれたら人吉で家族の写真や七五三の写真を撮ることが、次の夢になりました !」
── 撮影前のおふたりのようにもともと人吉のことを知らなくても、人吉で撮ることの良さが伝わってきました。
S「写真って、そのとき自分が感じたことが表情になって切り取られますよね。だから人吉で感じられることを写真で形に残せて、ふたりでこれから見返せるのは、すごく心強いなと思います。人生の大切な瞬間を人吉で残すフォトウエディングをぜひ経験してほしいな、とおすすめしたいです」
実はおふたりがフォトウエディングに応募したタイミングは、念願だった挙式が実現できるかわからなくなってしまい、毎日涙を流すほどに落ち込んでいた時期だったそう。そんなタイミングで見かけた人吉でのフォトウエディングが、おふたりの歩みを支える1日になったことが、ひしひしと伝わってくる取材でした。
人生でいつ何が起きるかわからないけれど、だからこそ、心の支えになるような共通の思い出と、その日の気持ちをいつでも思い出せる写真が、ふたりの歩みにそっと寄り添ってくれる──。そんなフォトウエディングの秘めた力をおふたりに教えてもらいました。
おふたりが忘れられない1日を過ごした人吉で、今だからこそ残せるこの瞬間を、特別な一枚に収めませんか。
本記事は、2023年01月31日公開時点の情報です。
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