MODERN HERITAGE — ふたりが纏う「今」の美しさ【ONELIFE】
今回ご紹介するのは、白無垢とウェディングドレスという、まったく異なる2つのスタイルを楽しんだ前撮り撮影。
伝統とモダンが交差する空気を纏った、ふたりの“いま”を丁寧に写しとめた一日でした。



白無垢の持つ“静”の強さ
撮影は、白無垢からスタート。
墨を大胆に配した背景の前に立つと、ふたりの所作や横顔、わずかな指先の動きまですべてが清らかに、凛と浮かび上がります。
白無垢が持つ“無垢”の象徴としての美しさはもちろん、そこにあるのは二人の人生が重なっていく前の静けさや決意のような空気。
飾らない佇まいの中に、芯のある強さを感じさせてくれるシーンでした。








ウェディングドレスで見せる“動”のやわらかさ
続く洋装では、空気がふっと軽くなる。
柔らかい光に包まれた白背景のスタジオで、ふたりの笑顔が自然とこぼれていく。
肩の力が抜けて、普段通りに笑い合う瞬間が多いのがドレス撮影の魅力でもあります。
和装のときの静けさとは対照的に、洋装は“ふたりの普段の距離感”がそのまま出る。
そのギャップこそが、この2スタイル前撮りの面白さです。


同じ世界観でつなぐ、ふたりらしさ
今回の撮影では、「和装と洋装を一枚の世界観でつなぐ」ことを大切にしました。
スタジオの色味や光、余白の使い方を統一し、和装の緊張感と洋装の軽やかさがそれぞれ独立しながらも、ひとつのストーリーとして並ぶように。
違うスタイルなのに、並べた瞬間に“ふたりらしい”空気がそのまま流れる。
それは、ふたりの内側にある一貫した温度が写真にも自然と表れているからだと思います。


“いまのふたり”を残すということ
前撮りは、衣装を変えて非日常を楽しむだけではなく、数年後・数十年後に見返したとき、「こんなふうに笑っていたな」「このときはこんな気持ちだったな」と、心ごと蘇ってくるもの。
静けさの中の一枚も、思わず笑ってしまった瞬間も、そのすべてが“今のふたり”の等身大。
変わっていくものと、変わらないもの。
その両方をそっと残すことが、写真の持つ大きな役割なのだと、あらためて思わせてくれる撮影でした。

おわりに
白無垢とウェディングドレス。
全く異なるスタイルを、同じ世界観で美しくまとめ上げた今回の前撮り。
ふたりの心地よい距離感と、柔らかい空気を大切にしながら“一枚の物語”として残すことができました。
これから前撮りを考えているおふたりの参考にもなれば嬉しいです。
















