想いをまとう、伝統の花嫁衣裳
日本の花嫁衣裳には、時代を超えて受け継がれる美しさと意味があります。
今回は、角隠し・文金高島田という伝統スタイルで、白無垢・色打掛・引き振袖を身にまとった新婦様をご紹介します。
凛と結い上げた文金高島田に、角隠しを重ねた姿は、和の奥ゆかしさが際立つ美しさ。角隠しには「嫁ぎ先に角を立てないように」という優しい願いが込められています。
まずは白無垢。一切の色を排し、嫁ぎ先の家風に染まるという意味をもつ純白の装いは、神聖で気品に満ちた印象です。
続いての色打掛は、赤や黒、金が織り成す華やかさで、花嫁姿をより艶やかに。落ち着いた配色が現代らしい上品さも感じさせます。
最後は引き振袖。ここでは新婦様が、お母様の大切にされていた帯を取り入れました。「母の想いを自分の一歩に重ねたい」という気持ちが込められた、特別な装いです。
日本の婚礼衣裳は、ただ美しいだけでなく、人と人をつなぐ“想い”をまとうもの。
自分らしさと、受け継がれる伝統。そのどちらも大切にできる特別な一日となりました。


